「一度も妊娠したことがない」私が、体外受精だからこそ見えた不育症対策と前向きになれた理由

不妊治療コラム

何度も着床しない…「反復着床不全(RIF)」と「不育症」の意外な共通点

なかなか結果が出ない背景に隠れた「母体の血流障害」

体外受精を受ける方の中には、良好な胚を何度移植しても着床しない=「反復着床不全(RIF)」に悩まれる方がいます。
近年、この着床障害を起こす原因と、妊娠後に流産を繰り返す不育症の原因(血栓の生じやすさや自己抗体など)には強い共通点があることがわかってきました。

体外受精でなかなか結果が出ず、不育症の検査を行ってみたら、実は母体側に血流障害のリスクが隠れていたというケースがよくみられます。

体外受精そのものが不育症を引き起こすわけではない

体外受精という生殖補助医療そのものが不育症を引き起こすわけではありません。

リン脂質抗体や子宮形態異常などの不育症のリスク因子は、自然妊娠でも体外受精でも共通の生物学的リスクです。

体外受精だからこそできる!不育症への事前対策と医療的アプローチ

PGT-A・PGT-SRを活用した「胚の染色体異常」回避

流産の約7〜8割は受精卵の染色体数の異常によるものですが、体外受精ではこれを防ぐための医療的アプローチができます。

  • PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)

    移植前に胚の染色体を調べることで、染色体異常による初期流産を回避しやすくなります。
  • PGT-SR(着床前胚染色体構造異常検査)

    夫婦のどちらかに「均衡型転座」などの染色体異常(不育症の原因のひとつ)がある場合、体外受精を通して適した胚を選択して移植できます。

早期の不育症検査・服薬(アスピリン・ヘパリン等)で流産リスクを減らす

自然妊娠では何度も流産を経験して初めて原因が判明することが多いのに対し、体外受精では事前スクリーニングや高度な対策が取りやすいという側面があります。

体外受精の場合、不育症検査や服薬(低用量アスピリンやヘパリン療法など)を早めに導入しやすいのです。

「一度も妊娠したことがない」体質に落ち込みそうになったとき

私自身は30代後半で不妊治療を始めましたが、それ以前に一度も妊娠をしたことがありません。
おそらく妊娠しにくいタイプなのだと思います。
そのために今回、「体外受精が不育症を引き起こすわけではないこと」「体外受精だからこそ早期検査やスクリーニングができること」に救われています。

自分のこの体質を自分で選んだわけではないです。

不妊治療は体力・メンタルともにきつい場面もありますし、お金もどんどん出ていきます。
真正面から考えてしまうと落ち込んでしまいがちですが、治療をしていたからこそ見えること・できることに目を向けていけていけたらいいなと思います。

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