不妊治療を始める際、多くの人が直面するのが「周囲にどこまで、いつ伝えるべきか」という問題です。
通院によるスケジュールの変動や、精神的なデリケートさから、周囲との関係性に悩むケースは少なくありません。
今回は、仕事の両立や人間関係を円滑に保つために、職場・親・友人へ伝えるタイミングと向き合い方を実体験から解説します。
【職場・上司】スケジュールや業務に影響が出るタイミングで報告
もちろん職種や業種によりますが、突発的な休みにも対応できる職場であれば治療のことは話さなくても大丈夫だとは思います。昨今は有給休暇の理由を申告しなくて良い風潮もありますし。
ただ、これは個人的な考えですが、自分が仕事休むことで直接フォローに入ることになる方々には話しておいた方が良いとは思います。
具体的に言うと直属の上司や近い立場の同僚です。「仕事だからフォローはするけどこんなに頻繁になんで休むの?」という不満を消しておくためです。
私の場合は体外受精に進んだ段階で上司に話しました。
検査や人工授精のときはまる一日休むのは月一回程度でしたが体外受精となると一週間も連続で仕事を休まなくてはいけないこともあります。
私の職場はかなり休みやすい環境ではあったのですが、突然に一週間の休みをとるとなると無茶なスケジューリングになるのでこの時点で報告しました。
これがシフト制の職場であればもっと早い段階での報告が必要だっただろうと思います。
【両親・義実家】検査が終わり、本格的な治療が始まったら
身も蓋もない言い方になってしまいますが、伝えるタイミングのベストは親御さんにもよるし関係性によります。
ここでは私個人の経験を話します。
私の実親の場合は過干渉気味。そして孫を強く希望していました。
通院を始める前からもかなり強い言葉で催促されていたので、治療を始めたとわかったら毎月のように経過報告を求められるだろうと想像できました。
そのため検査の段階では話さず、人工授精を何度かしたタイミングで話しました。
それにあわせて具体的な治療内容と、とてもデリケートな時期だからそっとしておいて欲しいことも伝えました。
私の両親は不妊で悩んだ経験はなかったため、治療の話はインパクトがあったようです。
経過をとても気にしていたとは思いますが連絡は控えめになり、治療に集中できたのは良かったです。
夫側の両親にも同じタイミングで夫から話してくれました。
妻側・夫側双方同じタイミングでなのはどちらにも不公平感を持たせない結果になり、良かったと思います。
【友人】無理は禁物!話したい人にだけ、適切な距離感で
日常的に連絡を取り合う仲の友人にだけ話していました。
それ以外の友人と雑談する機会があったときは聞き役に回っていました。
治療のことを話していないと、悪気なく傷つくことを言われることもあります。
その場合は踏み込んで話をするのではなく、連絡の頻度を少し落としたりして対処していました。
不妊や治療のことを細かく話しても、皆がみんな100%の理解を示してくれるわけではありません。
友人であっても時には仲を保つための「大人の距離感」をとることも必要なことだと思います。
実は私が治療を始める前、不妊治療中であることを話してくれた友人がいました。
今振り返ると、当時よかれと思ってかけた励ましの言葉は、彼女を傷つけてしまっていたのではないかと後悔しています。
よく知らない分野の話であれば、アドバイスをしようとせず、ただ相手の話を聞いて理解しようとすればよかったのです。
私は今でも、誰かと治療の話をするときは、いつもこの苦い経験を頭の片隅に置いています。
治療期間中は、道行く赤ちゃん連れの女性の姿を見て「みんなと同じスタート地点に立つだけでもこんなに大変なんて…」と落ち込んでしまうことが多々あります。
パートナー・治療を終えた友人など共感し合える味方がいると、とても心強いです。
これを読んだ方が、周囲への報告はタイミングを見極めて行い、自分の心とスケジュールが守っていけるよう願っています。


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