不妊治療について調べると必ず目にする「AMH(抗ミュラー管ホルモン)」という言葉。
「数値が低くなければ、30代後半でも安心なのかな?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、「AMHが低くない=妊娠しやすい」とは単純には言えません。
AMHが正常であることはプラスの材料ですが、年齢とともに変化する「卵子の質」やその他の要因をトータルで考える必要があるからです。
今回は、30代後半・AMH2.2だった私の体験談を交えながら、AMHの本当の意味と検査の大切さについてお伝えします。
AMHは卵子の「数」の目安。「質」は年齢に比例する
そもそもAMHとは、卵巣にどれくらい卵子が残っているかを示す「卵子の数の目安(卵巣予備能)」です。
- AMH ➔ 卵子の「在庫数」がわかる
- 年齢 ➔ 卵子の「質(妊娠する力)」に大きく影響する
卵子の数が多いに越したことはありませんが、いくら在庫が豊富でも、卵子の質が低下していれば妊娠は難しくなります。
30代後半になると、健康状態に何も問題がなくても、年齢そのものによる妊娠率の低下や流産率の上昇は明確に起こります。
「AMHの値は悪くないのに、なかなか妊娠しない」という事態は大いにあり得るのです。
「AMHが高い=妊娠しやすい」とは限らない理由
逆に、AMHの値が高いからといって手放しで安心できるわけでもありません。
特にPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)という体質の場合、AMHが高めの数値になることがあります。PCOSは、卵巣内に小さな卵胞がたくさんできる一方で、1つの卵子が十分に育ちにくくなる状態です。
また、AMHが高い人は、排卵がうまく起こらなかったり、不妊治療の薬(排卵誘発剤)を使った際に卵巣が過剰に反応して腫れてしまうリスク(OHSSなど)もあります。
AMHが高いことだけを安心材料にはできないのです。
【体験談】AMH2.2だった私。検査を重ねて見えてきたこと
AMHが低い=妊娠できない、ではありません。
AMHが低くても自然妊娠する人はたくさんいます。
私の場合、30代後半でAMHの値は2.2でした。
高いわけではないけれど年齢相応に低い、という数値です。
そしてPCOSではありませんでしたが、不妊治療の薬に過剰反応するタイプだったことが後からわかりました。
卵胞はたくさんできるのに、妊娠に至るまで十分に育つクオリティのものが少ないという状態だったのです。
こうした自分の体の特徴は、AMH検査だけでなく、数々の検査や治療の段階を経て初めてクリアになりました。
不妊治療の基本検査において、AMHは必須項目です。
しかしそれだけでなく、以下の要素を合わせて総合的に調べる必要があります。
女性側:月経・排卵周期、ホルモン値、卵管の詰まり、子宮の環境
男性側:精子の数や運動率(不妊原因の約半数は男性側にもあります)
不妊治療について調べているととにかく「早く検査を!早く治療を!」という情報ばかりでできます。
そうはいっても妊娠出産のことだけを考えて人生設計できるわけではありませんし、気持ちが追い付かないことだってあります。
迷いがあるなら、まずは実際の検査で自分の身体のことを知ることから始めてみても良いかもしれません。


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