採卵の厳しさを知っているからこそ怖い…|体外受精後の「不育症」と30代後半の流産リスク

不妊治療コラム
Trees and flowers are born and live around the cracks of concrete roads.

体外受精を経ての妊娠判定は、大きなハードルを越えた瞬間です。
しかしそれと同時に、胎嚢確認や心拍確認を迎える前に「もし流産してしまったら…」という不安を抱えがちです。
特に初期の段階で流産を繰り返す場合、考えられる大きな原因のひとつが「不育症」です。

妊娠判定の喜びと裏腹に…頭をよぎる「不育症・流産」への不安

そもそも「不育症」とは?不妊症との決定的な違い

不育症とは、妊娠はするものの、流産や死産、早期新生児死亡などを繰り返し、結果として元気な赤ちゃんを得られない状態を指します。

一般的には「2回の流産・死産」で反復流産、「3回以上」で不育症と診断されます。

受精・着床そのものが難しい「不妊症」とは異なりますが、不妊治療と不育症の両方の要因を抱えているケースも少なくありません。

妊娠初期の流産を起こす「母体側の主な原因」

妊娠初期(妊娠12週未満)の流産の約7〜8割は、受精卵の染色体異常という「不可抗力」によるものです。
しかし、残りの要因として以下のような母体側の不育症リスクが潜んでいることがあります。

  • 抗リン脂質抗体症候群(血栓性異常)

    血が固まりやすくなり、胎盤の微細な血管を詰まらせて赤ちゃんに栄養が届かなくなる状態。
  • 子宮形態異常

    双角子宮や子宮中隔など、子宮の形によって胎児が育ちにくくなるケース。
  • 甲状腺機能異常や夫婦の染色体構造異常

    ホルモンバランスの乱れや遺伝的要因。

30代後半と不育症の関係|「卵子の質」と「受精卵の染色体異常」

年齢とともに高まる染色体異常のリスク

30代後半の妊娠では、不育症のリスクが高まることが知られています。
その最大の要因は、加齢に伴う「卵子の質の変化」です。

年齢とともに卵子の染色体異常の割合が増加するため、妊娠に至っても初期段階で胚の発育が止まり、流産に繋がりやすくなります。

しかし一方で、抗リン脂質抗体症候群など母体側の不育症リスクは年齢を問わず存在します。

採卵で何度も聞いた「胚の発育が止まる」というトラウマ

「胚の発育が止まる」というワードは、私自身が採卵後になんども聞いたものです。

→一度目の採卵については「30代後半の体外受精レポート|採卵13個で胚盤胞1個のリアル」へ
→二度目の採卵については「2回目の採卵、全滅の衝撃」へ

胚移植を経て、無事着床したとしても受精卵の染色体異常の可能性はまだあるので、妊娠初期を乗り越えるまでは安心できないということなのでしょう。

せっかく宿った命を簡単に諦められない…凍結胚があっても残る葛藤

私の通っていたクリニックでは凍結胚が4~5個なければ胚移植はしない方針でした。
妊娠判定をされたのち、もしお腹の子が残念な結果になってしまっても、凍結胚を移植するチャレンジを体調さえ戻ればすぐできます。
ですが、すぐに切り替えられる方はそういないでしょう。
誰だってせっかく宿ってくれた命を簡単に諦められません。

不育症になにか対策はできないのか。
不育症と体外受精はなにか関係はあるのか。

次の記事ではそのことについてまとめます。

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